たまねぎのかほり

たまねぎのかほり

学生のときの夏休みに四国八十八箇所を巡拝したおはなし

役に立たない お 遍路 ガイド ① スタート地点までにつまづく

 どうも

パン屋のです。

 

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棚の整理をしていると、学生の時の夏休みに四国八十八箇所巡礼をしたときの日記と

彼女(現在の嫁)に送ったハガキが出てきたので思わず見入ってしまい、

お片付け終了となってしまいました。

 

20年ほど昔の事ですが日記を読んでいると、

その時にお会いした人だったり情景が思い浮かびます。

それにもましてその時の心が動く感じが蘇って来たんですね。

ということで、日記を読み返してもう一度その時に感じたことを

呼び起こしながらまとめていこうと思います。※若干盛りますよ。

 

 

キラキラとフワフワ

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学生の時に建築の勉強をしていたサトシ(僕の仮名)は、

なりゆきで空海の思想を勉強することになった。

それはゼミで配られたプリントの一枚に

物事の秩序やリズムについて書かれたものがあった。

その中には密教の「声字実相義」*の一文が書かれていて、

見ること 聞くこと 触れること そして感じることができるものは全て

仏の世界の欠片が含まれ、そこには何らかのリズムがありますよ的な内容だった。

そんな”規則性が建築に結びつけることができたらすごく面白いよね”と言う先生の話がキラキラしていてハマってしまい、空海ってことになりました。

とても賢いとは言えないサトシには入門書を読むだけでも大変で、

ちょっと専門書になると漢文が出てきたりで、その時点でもうフリーズです。

何冊か読む中でサトシにも自分に引きつけて考えることができる本があり、

そこには 

”触れようとしているものは文章などでは説明することは出来なくって、

それはあたかも味噌汁を飲んだことがない人に

言葉で説明をしようとしているのと同じです”っていうようなことが書かれていた。

お~そういうことか 

わかったぞ って納得はしたものの

フワフワすぎやん

じゃあ何で勉強すればいいのってことに

*難しすぎるのであくまで、僕がその記事を読んだ解釈です。

 

 

ゼミ室での同級生との話。

「サトシ~四国八十八箇所まわってきたらいいんちゃうん 知らんけど」

って言われたけど、 四国八十八箇所のことを知らなかったので

それはなんなのかと聞いてみた。

しかし、”どうせ四国八十八箇所なんて周られへんやろし”というような感じで

話をするものだから”そんな話聞きたくないねん”って

思いながら聞き流していた。

 

提出課題は設計っていう形のあること。

暗雲の立ち込めるサトシ

そうなると人って変な方に走っちゃいますよね。

 

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滝行?

 

座禅?

 

写経? 

 

あっ四国八十八箇所巡礼や、

味噌汁飲めるかもってなったんです。

あくまで提出課題は設計です。

 

機は熟した?

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ここに至る全てがノープラなサトシ。

そしてそのままの勢いで、いざ四国へと家を出たわけなんです。

 

リュックの中身

  • 分厚いハードカバーの曼荼羅の本
  • 叔父さんにもらったOlympus Pen-D
  • 着替え2set
  • 雨合羽
  • 地理の授業で使うような四国の地図
  • 日記用のノート
  • 絵葉書
  • じいちゃんにもらった万年筆
  • お守り
  • 所持金¥30000-

 

チカちゃん(嫁の仮名)にフェリー乗り場まで車で送ってもらうことにしたのは

良かったのだが、ノープランのザックリ情報で動いてるため

親に教えてもらった港からは徳島行きは廃止されているとのこと。

何十年前の情報やねんそれ!

って感じですが、その当時はまだネットもどこでもできる環境はなく

スマホなんてイメージすらできなかった時です。

※完全にドラえもんの世界です。

右往左往しながらもフェリー乗り場の人に

徳島行きの船が別の港にあるということを教えてもらい一安心。

チカちゃんと夕食をとりしばしの別れ。

まったくロマンチックなことはなかったんですがね

なんとなく”あ~さみしいな~ ホントはギュッとしたいんだけどな~”っていう

その時の感情だけは覚えています。

 

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午前中に家を出たはずが、徳島港へついたのは最終便でもう外は真っ暗。

着いたのはいいものの、

”どうしよう”とフェリー乗り場のベンチへ腰を掛けようとしたところ

港の人から「閉めますよ。」と声がかかり真っ暗な港に一人ぽつ~ん。

大阪生まれの大阪育ちなサトシ。

こんな状況は初めてだけど、

あきらめて野宿をしようと堤防に寝袋を敷き、

チカちゃんにハガキを書いて寝ることに。

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